CRAFTSMAN

“職人”をテーマにつながる。次代の職人を生み出す。

交流空間では、ヒトとヒトをつなぎたい。では、具体的に誰と誰をどのようにつないでいくか?私たちだからつなぐことのできるご縁は何だろうか?

頭に思い浮かんだテーマは、“職人”でした。

私たちHacoaは職人の集まりです。
思い返せば、現場で日常的に見られる光景は、技術指導というよりは、人として大事な哲学のようなもののような気がします。先人から技術と知恵を継承する中で学んできた、人として基本となる力。一般常識を身に付け、礼儀を大事にし、謙虚さを持って仕事と向き合い、自分への甘えや自惚れを絶つこと。
“職人はなんか格好良い”。何となくそう感じる人が多いのは、人間的な研鑽や修練が、職人の根本にあるからなのかもと考えます。

木地職人の作業風景

木地職人の作業風景

もしかしたら今の時代からすると、少し古い考え方かもしれません。それでも、だからこそ、気付くこと、学べることは多いはず。職人として生きていく面白さや苦しみ、ある境地に達した心持ちなど、私たち自身も興味のある職人の話を中心に、ヒトとヒトを結んでいきたいと思いました。

まず、伝えたいと考えたのは、私たち自身のこと。Hacoaが歩んできた道のりは一つのビジネスモデルと捉えることができます。世界観の描き方やブランドの育て方、蓄積された経験について、お話しできることは全て伝えていきます。

そして、あらゆる業界の職人と呼ばれる方々を招き、話を聞き、交流する場を設けます。Hacoaの原点でもある伝統的工芸品を手掛ける人にはじまり、左官や庭師、建具など建築に関わる人から、食の分野のスペシャリストまで。職人を集めていけばネットワークができあがり、そこに魅了される人たちのつながりも描かれてくるはず。人が人を呼び、強い絆が見いだされ、ものづくりにおけるまだ見ぬ可能性が生まれると思うのです。この時代、日本中で、どの業界も職人が激減している中で、職人が活躍できる場所を創り出すことは、後継者不足や事業継承の問題に対しても、何かの力になれるかもしれません。
「Hacoa VILLAGE TOKYO」を、ものづくりに興味を持つきっかけが生まれ、職人に憧れを持つ人が増え、将来的に職人が増えていくための場にしたいのです。

木地職人の作業風景

木地職人の作業風景